○作例

 色の印象を表現する
 手前の円柱が赤、奥の倒された円柱が青である。作者は、ほぼ同明度の赤と青であるが、青の方が若干均質で、赤はコントラストが強く見えたという。構成に関しては、赤は前進色なので、手前に持って来るという工夫をしている。
(円柱をクリックすると拡大します)

 グレースケールの作成
 デッサンに先立って、モティーフの固有色を明度として把握し、3種の鉛筆を用いて、グレースケールをつくっている(図A)。
 ここでは、色の印象の表現については考えずに、固有色が持つ明度を客観的に捉えることが可能である。しかし、パソコンで彩度を0にまで落としてみると(写真をクリック)少し、グレースケールの方が、明度が低くなってしまっていることがわかる。
 このように、モティーフの固有色を、モティーフが持つトータルなイメージの影響(印象)や、空間的な影響が生じない状態で、描き写し、モティーフの部分の有り様を確実に把握することは有益である。ただし、実際のデッサンでは、モティーフ全体の印象や、モティーフの立体感に伴う陰影の変化、そして、距離に伴う粗密の変化についての考慮が必要となる。

 
↓図A
→TOP


京都アートスクール・Art School of Kyoto
■フリーダイヤル 01208-01209 ■FAX (075)-495-0590
art school of kyoto. All rights reserved. 禁無断転載