○観察 〜物の軸を見い出す〜

 重力に対してバランスをとる支柱としての軸
 電線に雀がとまりました。雀は前、後ろに落ちないようにバランスをとります。そこには、やじろべえの支柱や、てんびんの支柱のような意味での軸を見い出すことができます。物が静止してそこに在るとき、重力とバランスをとろうとする軸が存在するのです。リンゴを横に卓上に配置してみると、卓上で静止している場合、植物としての軸とは別に、卓上で転がらずにバランスをとっている支柱としての軸が存在します。野球ボールのように、完全な球の場合、この支柱としての軸とボールの頂点と台との接点を結ぶ線は一致します。
 デッサンで、形を測る時によく使う「五円玉を糸を吊るしたもの」を見てみると糸は地球の中心に向かって、つまり垂直になりますが、このときこの糸の延長の5円玉にも重力に向かう線として軸が通っています。糸と五円玉の軸が折れ曲がることはありません。
 人間が立っているときにも、骨格とは別にバランスをとる支柱としての軸を見い出すことができます。


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