○明暗法の理解「描線による面表現」

3.円柱の表現    発泡スチロール円柱
 円柱(二次曲面)の表現。直面が直線群と直線群をかけ合わせることで表現できるのに対し、円柱の側面のような、一方行にだけ曲がった曲面(二次曲面)は、直線群と曲線群を交差させることで表現できる。




 ボールペンによる表現
 この作品では、上面に水平線しか与えていないのは不適切であろう。斜線の角度によって、水平面を見下ろす視線の角度を表現することができるからである。
 ちなみに、円柱の上面は面の枠の形が円形であるというだけで、立方体とまったく同じ水平な直面である。まれに、枠の形に影響されて曲線を描く者がいるが、明確に間違いである。枠の形は面のあり方とは関係ないということは理解してほしい。

 鉛筆による表現
 この作品では、クロスハッチングは表現としては相対的に後退している。材質(発泡スチロールの白色)、陰影の表現を全面に出している。それでも、十分面表現はできているといえる。材質表現とのバランスを考えると、クロスハッチングは必要最小限でよいというのが一般的結論であろう。

 木炭による表現
 輪郭と明暗だけで円柱を描いている。この作品では、明暗の変化が少々強すぎるが、正確に形と明暗を表現すれば、ハッチングがなくても面・立体表現はできるのである。


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