立体構成 ≒ 空間構成
立体構成≒空間構成



 立体構成は、空間を表現領域とした表現である。空間の中に、なんらかの具体物を用いて、物体を構成し、その物体で何かを表現する。いいかえれば、立体構成は、表現のために与えられた空間の一部をなんらかの材料を用いて占めるという行為であるともいえるのです。

 材質で占められた部分(立体、量)と、残った空間(空間、隙間)との対比関係によって成立する構成が立体構成であるといえます。その意味では、立体構成はイコール空間構成でもあります。量と空間の対比で表現するのであれば、その両方が等しく重要なのですが、立体、量※の方に着目した場合は立体構成と呼び、空間※の方に着目した場合は、空間構成と呼びます。

(立体、量※ その形や材質自体にこだわる場合もあります)
(空間※この空間は、残された空間を指すの場合と、表現のステージとしての空間全体を指すの場合がある)

資料 表現フィールド (08京芸入試より)
表現フィールド (立体と空間)
立体表現の特徴 〜絵画と対比して
用語法 彫塑と立体、あるいは、絵画/彫刻か、平面/立体か


1)立体構成 --------- 主に材料を用いた構成 

2)空間構成 --------- 主に空間の構成    


空間が先か、立体が先か....


空間があるから立体があり得るのか、立体があるから空間を感じることができるのか。鶏か卵か、と近い問題である。前者の立場に立つなら、あらかじめ、立体構成=空間構成ということを意識し、立体と空間を図と地の関係(ネガ-ポジ関係)として理解し、合理的に仕事をすすめるべきであろう。一方、後者の立場に立つなら、空間ということは意識せずとも、立体に、圧倒的な存在感を与えれば、自ずと空間は周囲に感じられるということになる。いずれも可能な方法であるだろう。


ここでいきなり現実に戻って、受験についてということでいえば、空間構成としての最低限の質と立体構成としての最低限の質の両方が求められると考えるべきである。
その上で、どちらに比重をかけた表現であっても良いということがいえるだろう。どちらかで勝負をかけるということである。

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